投資物件を始めると、一番重要なのが利回りですよね!
少しでも高い利回りや近隣の相場はいくらか?
高い利回りを求めて投資物件を選んでいますが、注意してください!!!
もしかして、数字のカラクリに惑わされていないですか?
投資物件の利回りには数字マジックが仕掛けられているものが多いです!
数字マジックに惑わされない為に、相場と利回りの見方を図で説明していきますね。
こちらの記事でも詳しく説明しているので、併せて読んでください。
お好きなものからどうぞ
不動産投資利回りとは?
不動産投資を始めたい理由のほとんどは「利回り」の高さにあるのではないでしょうか?
利回りとは、
どれぐらいの期間で投資金額を回収することができるのか?
を把握するためのものです。
支出に対する利益の割合から利回りを計算して、投資物件の収益性を考える必要があるのです。
もちろん、相場というのもあります。同じ物件でも時期によって利回りは変わってきますね。
利回りには、次の3つの種類があります。
- 表面利回り
- 実質利回り
- 想定利回り
それぞれについて詳しく見ていきますね。
表面利回りについて
投資物件の詳細に書かれている利回りは、ほとんどがこの「表面利回り」です。
単純に年間の収入を購入費用で割ったものです。
この表面利回りは、大きく収益をを見る分には参考になりますが、正確さには欠けています。
投資物件を購入するときは、物件価格以外にも経費が色々とかかりますが、それらは一切考慮されていないのです。
実質利回りについて
大まかにだけとらえている表面利回りに対して、経費等を差し引いて計算してだしたものとなります。
ランニングコストを呼ばれる毎年かかる費用・税金・管理費等も差し引いて判断します。
正確な収益力を見ることが出来ます。
同じ条件の投資物件でも、表面利回りよりもはるかに利回りは下がります。
想定利回りについて
この想定利回りも注意が必要です。
表面利回りや実質利回りも、年間収入から算出します。
でも、想定利回りとは、「満室想定」での利回りです。
満室だったら・・・
と予想した年間収入を物件購入費用で割っただけのものです。
まだ入らない家賃の金額で計算しているので、「絵に描いた餅」ですね。
投資物件の入居率も重要
投資物件は、利回りだけを見て判断する人が多いのですが、「入居率」も重要です。
入居者があって初めて家賃は発生するのです。
入居者が付きやすい物件かどうかを確認しましょう!
見るポイントは
- 地域性に合った物件か?
- 人気の間取りか?
- ニーズに合っているか?
例えば、閑静な住宅街ではファミリータイプ
都心部ならワンルームタイプ
バス・トイレが別のものが最近の主流です。
ペット飼育可の物件かどうか?少し家賃が高くても人気です。
セキュリティーはきちんと整備されているのか?
最近では、「禁煙」とうたっている物件や反対に「喫煙可」とうたっている物件もあります。
賃貸を探している人は、入居時の費用にはとても敏感ですが、退去時の費用はあまり計算していません。
ペットや喫煙などの物件は、退去時のクリーニング代が高くつきますが、入居者負担ときちんと契約書に記載するようにしましょう!
鍵の交換代金も退去時に徴収します。
都内と地方都市の投資物件の利回りの相場
不動産は、場所によって相場も人気の間取りも変わってきます。
第38回不動産投資家調査(2018年4月現在)の図をご覧ください。
昨年度に引き続き、緩やかに低下しています。
この利回りは、「期待利回り」とあるので、実際に売買されるときには少し下がると思われます。
全国的に見ても、関東が一番低い利回りとなっていますね。
次に、実際に売りに出されている 物件詳細を参考にしてみていきましょう
「楽待」という収益物件専門のサイトからみてみたいと思います。
都内駅近の1ルームマンションの平均的な利回り
収益物件を探すときに、需要のあるエリアかどうかも重要となります。
その為にも都内のなかでも人気のエリアと賃料を見てましょう。
(参考:不動産情報サイトSUUMOより)
都内で人気の駅は「恵比寿」です賃料は13.2万円となっています。
投資物件を探すサイトで、この駅の物件を探してみます。
以下の検索条件で34件の投資物件が出てきました。
- JR山手線恵比寿駅
- 区分マンション
- 単身者向け
- 駅から徒歩5分以内
34件の中で一番利回りの高い物件こちらになります。(2018.8.31現在)
(参照:不動産投資サイト「楽待」)
この物件を詳しく見ていくと、
- 販売価格:1350万円
- 賃料:873,600円(72,800円/月)
- 管理費:6,800円/月
- 修繕積立金:2,000円/月
利回り計算式
(72,800-(6,800+2,000))×12÷13,500,000=0.0568 ⇒5.6%
相場の4.5%の利回りよりも高い利回りではありますが、表面利回りと比べると1%近く低くなります。
1984年01月 (築35年)とあるので、建物の減価償却も視野に入れないといけません。
設備の取り換えをいつ行ったのか?も重要です。
オーナーチェンジだと、すでに入居者がいてて契約後すぐに家賃が発生するのは良いですが、内覧が出来ないというデメリットもあります。
内覧ができないというのは、物件の状況がわからないということです。
痛み具合や瑕疵の有無を確認できないのです。
所有者にリフォームや設備交換について確認しておく必要があります。
地方都市の不動産利回りの相場
次に地方都市の投資物件についてみてみましょう。
住みたい街ランキングでは関西では「西宮北口」となります。
(参考:不動産情報サイトSUUMOより)
「西宮北口」を最寄り駅とする賃貸情報を確認してみますと58件ありました。
その中でも、駅から徒歩5分以内で絞り込んでみました。1件のみとなります。
この物件から月々の家賃収入が入ってきていると仮定してみてみると、
家賃:59000/月×12か月=708,000円
管理費:3000円×12カ月=36,000円
家賃収入:708,000-36,000=672,000円
「西宮北口」で駅近い物件は数が少ないようですね。
投資物件の利回りとキャッシュフローの重要性
不動産投資の利回りをみてきましたが、「不動産投資はキャッシュフローが重要」です。
購入するときには利回りを見ますが、いざ、購入してからは、利回りはさほど重要ではなくなるのです。
キャッシュフローとは「現金の流れ」
今、どれぐらい現金があるのか?を見るもので。家計簿的なものです。
実は、法人化すると「決算書」を作る義務があります。
決算書上では利益が出ていても、実際に会社にお金があるのとは違います。
決算書上での資産には、土地・建物・棚卸・・・など現金以外のものも含まれてます。
そこで、日々重要となるのが、現金の流れをみるキャッシュフローなのです。
フルローンで物件を購入していた場合、表面利回りが10%以上であっても、ローンの返済をすると手残り2万円ほど
そこから、固定資産税や都市計画税、火災保険などしはらうと年間の手残りは20万円ほどです。
空室が1つでも出れば、キャッシュフローを確保できず、投資として失敗となります。
決算上や利回り上ではよく見えても、現実は違うのです。
キャッシュアウトになる大きな原因は
不動産取得税
ローン返済元金
固定資産税
仲介手数料
満室となるまでの資金繰りが必須となります。
不動産投資のからくりの部分をきちんと把握して、上手に投資をしましょう