不動産投資を行い、毎月家賃収入が入ってくるとまずは個人事業主として確定申告を行いましょう!
でも、確定申告をしようと思うと「青色申告」と「白色申告」とあるのです。
どちらがいいのか?気になるところですが、
迷わず「青色申告」をしてくださいね
税制面で色々と有利なのです。
家賃収入など不動産所得の確定申告を行うために、青色申告での記帳方法などお伝えしていきます。
さぁ!家賃収入が入ってきたなら確定申告(青色申告)を行いましょう!
青色申告を行うメリットについて詳しくご紹介しますね。
お好きなものからどうぞ
不動産所得の確定申告が青色でするメリット5つ
確定申告を青色申告で行うにはいくつかのメリットがあります。
このメリットは「白色申告」に比べるととても大きく、必要経費や勘定科目の数も多く認められます。
ここでは、大きいメリットを5つご紹介していきます。
青色申告特別控除
このメリットが一番大きいのではないでしょうか?
青色申告をするだけで課税所得から
65万円もの特別控除
を受けることができるのです。
この青色申告特別控除は、所得額が65万円よりも少ない場合は所得額がそのまま控除の限度額となります。
白色申告での控除額はわずか10万円なので、これだけでもメリットは大きいですよね。
専従者給与控除
青色申告をする際に、家族を専従者として登録出来ます。
この申請をする事で家族に給与を払うことができるのです。
そして、この専従者給与は
経費計上
できるのです。
ただ、この専従者として登録できる人は条件があるのです。
- 配偶者
- 同居している
- 生計を一にしている配偶者
- 15歳以上の子どもと祖父母
おこずかいじゃなくて「給与」として渡すことが出来ます。
赤字の繰り越し
起業したばかりの頃は、収入より支出の方が多くなることがありますよね。
私も初めの頃は、物件購入や修繕費用や設備や備品こ購入費用など必要経費が掛かりました。
でも、青色申告をする事で不動産所得(家賃収入)が赤字になってしまっても、
3年以内でしたら赤字部分を繰越
す事が出来るのです。
つまり、翌年に利益が上がってもその年の課税所得から繰り越した赤字を差し引きする事が出来るのです。
青色申告ならではですね。
更に、賃貸用で保有していた不動産を取り壊すことは資産の損失となりますね、その費用を必要経費として損金扱いできるのです。
不動産所得が赤字の時は他の所得との損益通算が可能です。
ほかの収入から必要経費として差し引きできるのです。
白色申告の場合は、不動産所得が0円となるだけです。赤字として計上することはできません。
この違いは、納税金額に大きくかかわってきます。
少額減価償却資産の特例
資産を減価償却するのはふつうの事ですが青色申告なら、
30万円未満の資産であれば毎年減価償却をせずに取得した年に全額経費
にする事が出来るのです。
例えば、パソコンなどが該当しますね
貸倒損失の計上
不動産所得のある人につきものですが、家賃収入で回収できていない賃貸料が発生してしまう事ってあると思います。
家賃の滞納ですね。
この様に回収出来ない賃貸料が発生した場合を貸倒損失といいます。
貸倒損失もその年の必要経費
として計上する事が出来るのです。
不動産所得(家賃収入)で経費にできるものは?
確定申告を青色申告にする事で、不動産所得の経費として計上できる科目も増えるのです。
家賃収入につきもの修繕費や減価償却費、人件費などが大きくメリットとなります。
一つづつ見ていきましょう
修繕費
原状回復や維持管理の為に使われたものの費用です。
3年以内の周期・20万円未満などの修繕費は経費として扱えます。
でも、建物価値を高める為のもの(外壁工事など)や、耐久性を増すもの(耐震工事や防水工事など)は同じ修繕の為と思われますが、経費としません
「基本的支出」
として計上します。
どちらにあたるのか不明瞭な時は、金額を目安とします。
60万円未満か、修繕した資産が前年末での取得価格の約10%相当額以下のどちらかなら修繕費に計上出来ます。
減価償却費
建物は耐用年数に応じて毎年減価償却費として経費にいれることが出来ます。
車なども減価償却資産となります。
また、前述の様に30万円未満の少額資産の場合は、年間300万円まで一括計上が可能です。
損害保険料
不動産の為に損害保険に入っていると思います。
火災保険や地震保険
に入っていることと思います。
これらの保険料は経費とすることが出来ます。
前払いしていた保険料は、その年の分のみ経費として計上出来ます。
租税公課
税金も経費として計上できるものがあります。
土地や建物の
固定資産税や事業税、不動産取得税、自動車税、印紙税
などです。
これの税金は経費として計上することが可能です。
借入金利息
銀行から融資を受けた場合は、元金と利息を支払わないといけません。
この様に不動産の取得資金や事業資金など金融機関から融資を受けた分の利息部分のみ経費として計上出来ます。
あくまでも
利息部分だけで元本は経費とはなりません
ので誤解しないようにしましょう。
管理費
日々の管理についての部分ですが、
仲介業者や賃貸物件管理会社
などに支払う部分も経費となります。
初めころは支出を抑えたくて、管理会社を使わなかったのですが、保有物件が多くなると自分ひとりでは大変になっていきます。
時間を買うつもりで管理会社に一任するのもいいと思います。
経費計上出来ますからね。
入居つけしてもらった時の支払いは「広告宣伝費」となります。
人件費
アルバイトやパートも含めて従業員への給与支払いも経費となります。
ただ、雇い方によっては社会保険料がかかってきたりしますし、雇用保険などの手続きも必要となってきます。
それらを踏まえて
管理会社はや外注
などを上手く利用する事をお勧めします。
もし家族も手伝ってくれているなら「専従者給与控除」も適用されますね。
接待交際費
個人事業主は会議費と接待交際費と区別しなくても税務上は取り扱いに違いはないのです。
又、上限もないのです(改定される事もあります。法人の場合は年間800万円が限度)
ただ、接待なのか打ち合わせなのかは、後々のことを考えると区別つけておく方が良いです。
仕事関係の人、取引先や外部の関係はを食事に接待した場合や慰安を目的とした者は「接待交際費」となります。
会議費となるのは、取引先と打ち合わせの為に喫茶店を利用したり社内会議をした場合です。
区別が難しい時は金額を目安に考えるといいです。
飲食店の場合は5,000円を基準
として低い場合は会議費、超える場合は接待交際費とするのが一般的です。
領収書の裏などに、誰と何人で行ったのか記載しておくことをお勧めします。
事業主貸・事業主借
私が初めに疑問に思ったのが、家賃収入があり個人事業主として初めて確定申告(青色申告)をした時です。
使ったお金を領収書の整理をして勘定科目に当てはめていたのですが、もちろん事業の為のお金しか経費として認められません。
それなら、
私のお給料的なものは?
どうなるのでしょうか?
法人なら社長への給与はありますよね、でも個人事業主は?
自分の為に1円も使えないの?と思ったのです。
そこで教えてもらったのがこの「事業主貸」「事業主借」の科目です。
「事業主貸」は事業主へ貸すお金
「事業主借」は事業主から借りるお金
例えば、事業主の生活費のために5万円下したら仕訳は以下の様になります。
事業主貸 50,000 / 預金 50,000
このように仕訳仕訳するだけでいいのです。
貸し借りを後で帳尻合わせする必要もないのです。
逆に、事業主のお金で物を買った場合は以下の様になります。
現金 50,000 / 事業主借 50,000
これも、当初家賃収入がまだない時に支払った、修繕費や備品購入や消耗品購入をしたときのお金は事業主借となるのです。
番外編
副業で仕事をしているとまだまだ事務所なんて!っていう方がほとんどだと思います。
自宅で作業をしているときに便利なのが
「按分での経費計上」
です。
少し例を出してみますね。
①自宅マンションの1室を作業スペースとしている
⇒ 全体の何㎥を使っているかで家賃を支払う事も可能です。
⓶携帯を使って業者とのやり取りや入居者とのやり取りを行っている
⇒ 1ヶ月に何時時間ぐらい仕事用に使用しているのか?
スマホの使用時間も。仕事をする前と利用金額が増えた場合はその割合
③家のWifiや電機の利用料
⇒ 1日、1ケ月で使用している時間を割り出して、電気代やWifiの利用料から何割か計算して計上。
上記の様に按分する場合は、一旦「事業主貸」として毎月帳簿をつけていき、12月にまとめて按分処理を行います。
事業主貸 10,000 / 預金 10,000
⇒ 毎月の水道光熱費の支払い
水道光熱費 36,000 / 事業主貸 36,000
⇒ 12ヶ月分のうち70%が家庭用30%が事業用とした場合
これは逆でも問題ありません。
水道光熱費 10,000 / 預金 10,000
⇒ 毎月の水道光熱費の支払い
事業主借 84,000 / 水道光熱費 84,000
⇒ 12ヶ月分のうち70%が家庭用30%が事業用とした場合
④喫茶店などでパソコン作業して時
⇒「テレワーク」という言葉も聞かれるようになりましたね。
作業していたなら喫茶店代は経費となります。
この場合は、まだ浸透していないのが現状なので「雑費」扱いが無難です。
でも、食事代は経費とはなりません。
⇒ 打ち合わせに喫茶店を利用した場合は「会議費」として計上します。
でも、個人事業主の場合は法人とは違い「接待交際費」と「会議費」とは税務上取り扱いに違いは無いのです。
なので、一律「接待交際費」としても問題はないのです。
勘定科目が増えて面倒と思うなら「接待交際費」だけでもいいですが、後々の事を考えて分けておく方がいいかもしれませんね。
不動産所得(家賃収入)の確定申告を青色申告で行うための準備
青色申告を行う前に必ずしないといけないことがあります。
それは、管轄の税務署へ「所得税の青色申告承認申請書」というものを提出するのです。
この管轄の税務署というのは、貴方が事業所にしようとっている住所地の管轄の税務署です。
自宅を事業所とするならその管轄。自宅とは別で事業所を用意するのならその管轄の税務署です。
この「所得税の青色申告承認申請書」を提出するのは、青色申告を始める年の3月15日までです。
例えば、2018年に確定申告をするのなら、遅くても2018年3月15日までです。
もし、提出を忘れてしまうと青色申告はできなくなります。翌年となるのです。
なので、3月15日までといいますが、早めに提出しておきましょう。
そして、この時に「専従者給与控除」の届けも行いましょう!
この専従者給与控除は、家族に支払う給与額をあらかじめ登録しておくのです。
もちろん、登録した金額を必ず払わないといけないのではないです。上限を登録するイメージです。
これも、事前に登録している人しか専従者として給与控除出来ないのです。
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